1ヵ月とちょっと経過
6月末に客先理由の為、強制退去を命じられた後、
路頭に迷いながらも、先輩の尽力のお陰で、
今の仕事に就く事が出来て、気が付けば、1ヵ月と1週間が経過。
その間、灼熱地獄から一転して、スーツの上着が必要なくらいに気温が低下。
確実に、季節は動いていると感じる。
それにつられる様に、私も、動いている。
この数年、開発らしい開発作業には携わっていなかった。
しかも、派遣なので、客先の提示したモノしか判断材料が無かったし、
それ以上の情報は必要が無かった。 貰う給料も固定額やったし。
今回は違う。 私を雇ってくれた某社が、一括請負したプロジェクトなのだ。
発注先のニーズをヒアリングし、マーケティングして、システムを構築する。
その昔は、当たり前やった筈やのに、この数年は、忘れかけてた作業だ。
いわゆる「システム設計」というヤツ。 SEとしては、これが一番面白い。
このサジ加減で、発注先の業務が大きく変わってしまう可能性があるからだ。
いや、それ以前に、データの整合性が合わなくて、モノにならないかもしれない。
それなりに大きな企業は、自社のIT担当を擁して、我々と話をする。
IT担当なら、システマチックに話が聞けるので、比較的、楽である。
ところが、今回は、直接、現場の作業担当と、話をしなければならない。
PCの使い方は知ってても、システムに関しては、全くの素人なのだ。
だからこそ、今まで以上の注意が必要なのである。
同じ現場で使用する、同じ画面の利便性について聞いても、人によって意見が異なる。
これらの意見を、いかに軟着陸させるのかが、サジ加減なのである。
コツは、現場の個々の作業担当と同じ目線になってはダメで、
一歩下がって、個々の作業担当から意見を聞いて、共通点などを探す事。
正直に言って、私は、人付き合いが苦手な方である。
でも、この1ヵ月と少しの間、色んな現場の声を聞いて回った事で、
それなりの人脈が確立され、裏情報まで流してもらっている。
メチャメチャ、久し振りな、充実した作業場の空気が楽しい。
通勤には、片道2時間を費やす為、体力的には、決して、楽とは言えないが、
心地よい緊張感が楽しい。 もしかしたら、抗うつ剤のせいかもしれない。
今は、どっちでもイイ。
頑張って、自分の工数(作業量)を下げれば、それは、コスト削減につながる。
すると、利益が上がる。 そして、自分に、ペイバックされるのだ。
「カネは、後から付いてくるもの」 まさに、この考えに合致する。
そして、この実績で、今の某社へ、迎え入れてくれるかもしれない。
事実、某社の責任者からは、オファーをもらっている。
これも後から考えればイイ。 今は、目の前の仕事をやっつけるだけだ。