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タイトルは先日うちの職場の人間が遭遇したオッサン。さいたま市において回転寿司屋の寿司に文句をつけた上で自分はサイタマ生まれの江戸っ子だとのたまったそうだ。一体何の罰ゲームなのだろうと思ったが、よくも考えれば江戸っ子の境界線ってどこよって事を考えてしまった北陸生まれの私。今なら北の境は荒川だが。
・手元にあるその手の本を目にすると、江戸とは江戸城を中心として品川大木戸、四谷大木戸、板橋、千住、本所、深川よか内側…らしい。要するにどうあがいてもさいたまは入らないことになる。度々起こった大火事や拡張工事によって江戸の町は広がったとされるが、あの暴れ川を越えて『江戸』が拡張したのかすげぇ怪しいし、この「サイタマ生まれの江戸っ子」はかなり怪しくなってきた。
・それでは「江戸っ子」とはどこまでを指すのかと見てみれば、こっちも結構曖昧で、両親が江戸生まれで自分が江戸育ちなら「真性江戸っ子」、両親の片方が田舎なら「斑(まだら)」、自分が江戸育ちでも生まれが田舎なら「田舎っ子」とすべきと江戸の戯作家西沢一鳳なる人が言っている。最後の田舎っ子は江戸人口の6割を占めたそうだが、そんな人が大きくなると「江戸っ子でぇ」と威張り散らすそうな。一方歴史の教科書でも度々出てくる山東京伝によれば、『神田・玉川上水を産湯に使い、曳窓から金のしゃちほこを見て育ち、宵越の金を軽蔑する人種』とある。
・先の回転寿司にケチをつけたオッサンは、こじつければどーも西沢一鳳の定義する『田舎っ子』にあてはまりそうである。要するに、ちょっとブランドな肩書きを無理矢理くっつけて威張り散らす人種というのは、ホントに江戸時代からいたということか。まぁ回転寿司屋でそんな化石のような人種にケチをつけられたんじゃたまったもんじゃないが。
・…でも、サイタマで江戸っ子ブランドってそもそも通用するのかしら。