*特定なんかわざわざする人は無いと思うけどぼかして書きます。
10年来、つかず離れずのお付き合いをしていたご老人が亡くなった。
その知らせが来たのは昨年の寒中見舞。
え、そうなの?と驚いた。
そして葉書を下さったその方の奥様の住所に私は返信を書いた。
生前お付き合いしていたときに預かったものがあるのでお渡ししたいですと。
ところがこっからがにっちもさっちもいかなかった。
端的に言うと、連絡がつかなかった。
送った郵便物は返却されてくる。
電話番号はわからない。
でもブツを預かりっぱなしはよくないだろう。
で。もうこれやっつけるしかないでしょと急にやる気になった(笑)
まずはインターネッツを閲覧する。
葉書の住所付近をグーグルアースで眺める。
うーん、やってらした個人商店、閉めちゃってる感あるよなあ^^;
次、電話番号を割り出す努力をする。
そしたら過去の電話帳で同じ住所で違う名前のお宅を見つける。
もしかしたら名前は違うけどお子さんのおうちに身を寄せているかも?
一縷の望みをかけて電話してみる。
「それ、うちじゃないわよ。」
電話の主にしゃっきり否定されたのでお詫びして切った。
(でもこの電話が最後にものすごいどんでん返しにつながる。)
あとご老人とつながりのありそうな機関に連絡する。
どちらさんもお付き合いが現在ないという。
でも、銀行で少し情報を貰えた。
ご老人の口座は現在凍結ではなく引き払われているということ。
つまり、生きてる人間が遺産整理したってこと。
相続人はいる!!!
じゃあ次。公的な機関に出向こうや。
というわけでまずは法務局。
正規の手段で公開情報閲覧といったら私にとってはここ。
亡くなった方の持ち物は生きている人に渡るだろう。
さあどうだ!!
・・・・・・登記そのままかよー!!!!(笑)
まあでもこれも説得手段にはなる。
次なる行き先は役所だ。
生きてる人の情報をつかまえるのさ!
だがしかし、第三者が他人の情報を引き出すにはまっとうな理由がいる。
ちゃんと説明できるか、資料提供できるかが分かれ道。
色々つぶした結果ここに来たこともお伝えするのだ。
で。奥様単体の情報なら、という条件と資料提供で話はついた。
出てきた。まじか住所変わらず^^;
でも生きてることはこれで確実。
これはあとはもう、現地踏査しかないだろう。
若干記憶を頼りに出向く。
当時店舗だった場所の前に立つ。
うーん、人の気配ない。シャッター閉まってるし^^;
ぐるっと一周してみようと思って裏にまわったら、隣人らしき方がいらした。
「お尋ねしたいのですが、○○さん宅をご存知ですか?」
「大丈夫いるわよ。ああ、あなたね。電話くれたでしょ?」
まさかの最初に電話でお話した方に遭遇。
しかしいるわよ?ってどういう意味だ???
「えーと、どちらのお宅でしょうか?」
「これ、この建物よ。」
ご近所の方、閉まってるシャッターを叩いた。
「○○さん、お客さんよ、出てきてー!」
しばしの沈黙の後、ゆっくりシャッターが開いた。
そこには10年ぶりにお会いする奥様の姿があった。
・・・シャッター閉まってたらわかんねーわけだよ!(笑)
事の経緯を説明して、互いの連絡先を交換した。
ついでに現在の家族構成もお聞きした。
よし、次の世代がいることも確認!
「ごめんなさいね、ゆっくりしすぎてたわね。」
いやいやいやいやいや、私も約一年放置しましたから^^;
まずは再会できてよかったです。
ちょっと観念的なことを書くと。
たぶん、いきなり住所の場所に出向いても会えなかったと思う。
各所に電話して、事情を話して、情報を得たからこそたどり着いたんだと思う。
要は「わしゃ本気だー!!」という意識で動いたからこそ。
これは何でも当てはまるなとおもった。
あ、あと。
人によっては電話料金や役所での手数料がもったいないとか思うかもだけど、
そこは必要経費でしょ。数百円(笑)
それこそ依頼案件にしちゃったらもっとかかるでよ(笑)
さて紡ぎ直した糸が再び絡むことがないよう、
丁寧に扱うといたしましょう。