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先の日曜から始まった侍戦隊シンケンジャー。なんとあの伊吹吾郎がレギュラー出演しているのだ。これまでの戦隊で言うところの戦隊司令役である。
シンケンジャー自体が「300年前から闇の外道衆なるものを狩ってきた武士の末裔」という設定なので、現代においてもその伝統を受け継いできた事を示すものが出てこないと「単に侍の末裔を名乗る若者が闘う」というように物語の説得力というのがないのだが、ここで伊吹吾郎が出てくることによって俄然説得力を生じるのである。
少なくとも私の様な人間だと、伊吹吾郎が時代劇俳優として一流の実績を残してきた事を知っているから伊吹吾郎の役どころが「主人公の家老役」という記号を素直に受け入れることができるわけだが、その予備知識を引いても時代劇そのままの演技でお殿様の「じい」役を熱演する姿は「侍戦隊」という設定に圧倒的な説得力を付加する。
もう、その一挙手一投足が武家の人っていう存在感。何しろ目の力からして違う。普段の演技に隙がないので、途中で見せるコミカルな演技との落差が際立つという素晴らしさ。
そのうち伊吹吾郎が生身で敵の外道衆を蹴散らしたり、シンケンゴールドとかに変身とか、他の時代劇俳優が出てきちゃったり、松平健とかが出てきて「シンケン大将軍」とか言い始めたり、じいの親友役で里見浩太朗がでてきたり、事務所つながりで京本政樹がどう見ても怪しい敵役で出てきちゃったり、エンディングを伊吹吾郎が歌うようになったり、それが無理なら挿入歌でお願いしますとかするのではないかと思うと期待できすぎて録画を回してしまうのである。 頼むからギャラ不足のせいでじいが途中で殺されて降板とかいうシナリオにならないように…