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年度末の最大の山…なのだが朝から事務所に来た瞬間から鼻水と涙が止まらない。こうもいきなり臨界点というやつは来るものなのか。そんなくしゃみ鼻水鼻づまりを抱えながら最大の山を迎えた。…うわぁやばい、この日記書いてるの金曜日なんだが実にやばい響く響く、大丈夫かなぁ引継ぎとか。
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そんなわけで土曜日、日曜日のことを今になって書く。
某ツアーに参加し、はじめての船での北海道、でも目的は北海道に行くことではなくて船に乗ることなんだが。狙いはもう全く定めておらず、海鳥、と漠然としたことしか考えていなかった。東京から高速バスに乗った時は全くいなかったが水戸駅を降りたあたりからちらほらと三脚持ちが。あーそうかー、やっぱり人気なんだなこのツアー。
待合室でスタッフのお兄さんが色々と説明、注意をして、それで乗り込む。この手のバカでっかいフェリーに乗り込むのは初めてだが
1. 風呂がでかくて気持ちいい。これは嬉しいがどんだけお湯積んでるんだろうな
2. 娯楽室らしいゲーセンがホットギミックで止まっているのがなんだかなー
3. レストランとは名ばかりの、ひょっとしたら全盛期にはスタッフもいたのかもしれないが今は自販機ばかりの休憩室。自販機も飲み物を除けば微妙に高いのがなんともはや、コンビニ飯持ち込み推奨とか書いてあるのがよくわかるww。でもそれ以前にもうこのフェリーって金をかけたくない人向けなのかもなぁ。
4. その食堂に漫画や小説が置いてあったが、そのラインナップがバラバラでウケル。全然漫画や小説に関心のない食堂のオッサンが親戚の甥っ子やその子どもからタダでもらったよーな代物が何の関心もなさげにただ置いてあるってだけ。そしてそれならせめてこち亀とかメジャーどころ置いておけよと思うのだが、漫画で自分が見た感じ一番メジャーなのがハレのちグゥで、あとは一体誰を対象としてるんだというようなオッサン向け漫画とか腐女子向け漫画とか。小説がラノベから時代小説まで色々なんだがそのラノベも天国に涙はいらないとかDADDYFACEとか思わず吹き出しそうないや実際吹いた代物で(しかも途中の巻が一冊だけ)。
ひとしきり心の中で大笑いしたが、要はこの船も「つわものどもが夢の跡」になりかけてるのかなーと、ちょっと寂しい。釧路港路もなくなってしまったし。
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朝5時に起床。参加者の皆様めっさ早い。天気は雲の少ない青空で、写真撮影にはいいんだが、ガイドの人の話によれば、この天気では海面が青黒くなるので今回のターゲットである海鳥(ウミスズメの類)を観察するのには適していないんだとか。とりあえず外に出て、どういうスタイルで鳥見をするのがいいのかしらと思うが、まずは先の参加者の皆様に倣い、座って三脚も低めで待ち。
確かに、出はいまひとつだったかもしれない(というかいたとしても見逃していた)。しかしそれ以上に、ガイドの方や参加者が一斉に声をあげて出た出たと言っているのに自分はどこにいるのかサッパリというのが悔しいというか寂しいというか。慣れるしかない、と言われたが、公園でシジュウカラやジョウビタキと戯れているのとは本質的な所が違うと判断。ひとまず双眼鏡に入れることを念頭に置き、近場で出ればあわよくば撮影…ということでスタイル変更。うーむ、海は奥が深い。
そしてやっとこさ双眼鏡の中に対象物を入れられるようになったが、今度はそれがゴマツブレベルでなんともはや。一体どこで同定するんだ!?頭の形だとか色だとかって、晴れてても全然わかりませんwwwwかろうじて図鑑とつきあわせてわかったのがバカでっかいコアホウドリくらいで、あとはやたら遠かったりやたら小さかったり。でもわかる方はわかる、周囲の参加者の皆様がどんどん見つけて同定していく中でもうなんか独り疎外感を味わいましたよ、それこそ甘露樹とみつみ美里の違いがわからなかった時と同じくらいの疎外感を(今でもわからんが、そして例え古杉)。
それでもデジタルカメラの力は偉大。撮影していただいて(自分も撮影して)拡大したりなんだったりで、それでようやく同定のポイントがわかる。ハシブトウミガラスしかいないと思われていた中、ウミガラスが混じっていたことが判明したりと、やっぱりプロでも見落とすこともあるんだと、ちょっと(情けない)安堵を覚えて一日目は終わる。そして気がつけば、マフラーも手袋も見事にしょっぱい。三脚やカメラはマジで大丈夫なのだろうかと。
北海道の港で食事。港待合場にあったゲームコーナーは影崎センセのスーパーリアル麻雀で止まってた。もう少し前で止めておくという気概はなかったものかと子一時間。
街に出ることも考えたがタクシーが以下略。関東圏の参加者の中に加えていただき夕食をいただいた。なんでも本日の銚子にはアビ類が山ほど来ていて、一部は岸辺に上がっていたらしい。そりゃー羨ましいなーと思ったが、後日ネット上で確認してみると廃油にやられた個体が多く上がっていたようで。ちょっと恥ずかしい思い。関東の鳥談義をして、まともな白い飯を食べて、船に戻って眠る。明日も早いぜ。
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二日目。曇りとか言われていたが早朝は晴れ。…だったが、朝から段々と曇り始め、岩手を過ぎるころにはとうとう降り始める。そして波しぶきも昨日の比ではないくらいにwwww。ガイドの方曰く非常にアレなコンディションだとか。しかし天候と鳥見は関係性が必ずしも高くない、というのは北海道大雪山で体験済み。海はかなり荒れていたが、海面が真っ白になったために黒い海鳥がかなり見つけやすくなった。そしてよく飛ぶ、ウミスズメが50羽、60羽と文字通りスズナリになって飛ぶ姿にはおおはしゃぎ。昨日のコウミスズメもやたら小さかったが、あれだけの身体で太平洋の大海原を飛ぶ姿には感動すら覚える。その他、昨日ほとんど見られなかったトウゾクカモメやミズナギドリの類も見られ、最後には大嵐の中フルマカモメまで出てきてかなり嬉しい。写真はまったくもってダメダメだったが、これは、面白すぎるのではないか。銚子では中々見られないミツユビカモメの上からの飛翔をたんのーしたりと、うーむ、ファンになりそうだ。
合間を縫って少しおしゃべりに参加させていただいたり。鳥見歴ン十年の人のお言葉は、まだ5年程度の自分として、あとカメラ持ちとして、んでもって自然屋としてひじょーに耳が痛く、重くてありがたい言葉だった。肝に銘じたい。
その一方でカメラの先人からもキヤノンレンズの課題点について教えてもらったり。手ブレが利くのはAFでピントが合った時なのだが、ピントが合ってから手ブレが利くまでのタイムラグが存在するとか。暗い所の止まりモノを撮る時は問題ないが、今回のような揺れに揺れまくる船上で飛びモノを撮る時には結構ここが困るみたい。その一方で、連射速度にこだわってメモリーはクソ高いものを購入していたが、実際鳥相手では連射速度は大事だが連射持続枚数はさほど必要ない、というアドバイスも頂いたり。気がついてみればたしかに。止まっている奴相手にする時は4,5枚で止めるし、飛びモノならすぐにピントがあわなくなるしなぁ。安くて容量のでかいカードの方がよかったのかもしれん。
夕方から茨城に戻るまで、同室の方々は爆睡していた。自分も風呂には入ったが、大風と大波の中で湯船も大波だった。自分は流れるプールをリクエストしたわけじゃなかったんだがものっそい揺れた。一日目はこんな大きな風呂じゃなくてシャワーでもいいのではと思ったが、なるほどこれは立って使うシャワーは危険だわ。
ここまで来ると生まれてこの方乗り物酔いしたことのない自分でもヤバイと感じるようになり、晩飯代わりの最後のチョコレートを胃袋に入れて、一眠り。
到着直前に鳥合わせ。カモメ類を除けばほとんどが初顔合わせ。静かに300種突破。厳密に数えたわけではないが、300種目はコウミスズメということになると思われる。ウミスズメ、コウミスズメ、トウゾクカモメ、ハシブトウミガラス、ウミガラス、アホウドリ、コアホウドリ、クロアシアホウドリ、フルマカモメ、ハイイロヒレアシシギ、オオミズナギドリ、ハシボソミズナギドリ、ウトウ、カモメ、セグロカモメ、オオセグロカモメ、ミツユビカモメ、シロカモメ、ウミネコといったところ。ウミツバメの類が出たらしいが自分は確認できず。
関東は雨、それも結構激しい。なんとか11時前に帰宅し、そのまま眠る。なお、結果については既に向こうの掲示板に貼ってあるので一番上から見て欲しい…。
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風が少々強かったので、適当な近場に行こうと考えて北本へ。レンジャクはズル抜けで、立ち入り制限の柵がただなんか空しいというか。サクラでも有名な所なのでどれくらい混んでるかなーと思ったが、どうも高速料金一律1000円の影響なのか人が少なく感じた。そう言ってる合間に散り始めてるし。
・ 旅立ったのかなんなのか、ジョウビタキやカシラダカは全く姿を見せず、ガビチョウが3,4羽ほどいてなんという幸先の悪さと思ったが、モズやルリビタキはまだ健在。姿は見えなかったがカケスらしい声もあちこちからして、あとは大変愛想のいいベニマシコにも恵まれた。写真は
ここと
ここ。
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帰宅がてら出ていたらしい「Working!」の6巻購入。ヤングガンガンが隔週連載ということを考えると少し遅いのか? いやいいんだが面白いし。なんでこんなカオスになるんだろうなー。